【ご家庭の電気工事】作業の流れとは?DIYの危険性についても解説

2021.08.26各工事の流れ

電気工事みなさまは普段生活している中で「ここにコンセントがあればなぁ…」「ここにキッチンの照明スイッチがあればなぁ…」と思われることはありませんか?

近年DIYが流行しているので、ご家庭の電気工事も自身で行おうと思われる方もいらっしゃるかと思います。

しかし、その工事は本当に自分で施工しても良いのでしょうか?

今回は、電気工事業者が行う作業の流れや、電気工事は自分でできるのかなどについてご説明します。

 

電気工事業者が行う作業の流れ

電気工事業者は、下記の手順で作業を進行します。

 

コンセント・スイッチの位置決め

まずはコンセントの位置や照明などのスイッチをどこに設置するかを決めます。

こちらが決まらないことには、後述する配線計画を立てることができず、作業を進行できなくなります。

また途中で「ここにコンセントを追加したい」「スイッチの位置はここに変更したい」などの追加・変更があった場合、余計な工数や費用がかかってしまう場合がありますので、初めのうちにしっかりと計画を立てておきましょう。

 

配線計画

コンセントやスイッチの位置が決まりましたら、それらに合わせてどのように配線を引くかの配線計画を立てます。

後述する国家資格を保有するスタッフが、それぞれの自宅の中にある柱や骨組みなどの位置を考慮し、各機器の位置に合わせた配線の位置を検討、設計します。

配線は複雑すぎると事故が発生する可能性がありますので無計画に配線をつなぐことは危険であるといえます。

また、施工後しばらくしてから「ここに追加したい」という要望があった場合でも、しっかりとして配線計画が立てられていれば柔軟に対応することができます。

 

配線やボックスの設置

配線計画立案後、配線を引き、壁内にスイッチなどを設置します。

配線計画に沿わずに施工を行うと、配線が引火して火事の原因となりますので、配電気工事業者も細心の注意を払い作業にあたります。

 

内装仕上げ

配線を引き終わり、ボックスの設置後は内装をきれいにします。

電気工事業者はプロですので、外見だけでなく内装もきれいに仕上げてくれます。

きれいにする理由としましては先述のとおり見た目と事故の防止になります。

ごちゃごちゃとした配線ではなく、整頓されている状態だからこそ事故を防止することができ、また追加の変更にも柔軟に対応することができるのです。

 

配線をつなぐ

内装仕上げが完了しましたら、コンセントやスイッチに配線をつなぐ作業になります。

つなぐ前は配線がむき出しになっているため、不用心に触ってしまうと事故やけが、最悪の場合感電死につながりますので、引き続き電気工事業者は細心の注意を払い、作業にあたります。

 

電気の引き込み申請

新築などの場合はまだ電気が通っていないことがあります。

その場合、電力供給会社に依頼して電気の引き込み申請を行います。

電力会社付き添いのもと、ブレーカーの設置や電機が通ったかの確認を行い、作業完了となります。

 

電気工事の国家資格について

国家資格

電気工事業者は電気工事士という国家資格を取得しなければ、電気工事を行うことができません。

電気工事士は第1種、第2種があります。

第1種と2種は施工可能範囲が違っており、電気技術者試験センターでは第1種は「自家用電気工作物のうち最大電力500 キロワット未満の需要設備の電気工事」「一般用電気工作物の電気工事」となっており、一般家庭の第2種は「一般用電気工作物の電気工事」と定められております。

つまり、第1種を取得することで自動的に第2種の施工可能範囲をカバーすることができます。

受験資格は年齢、性別問わずだれでも受験が可能で、筆記と実技試験が用意されています。

試験内容としては電線の接続や電気工事など、実際に作業をするにあたり必要な知識が問われます。

試験の難易度としては、第1種は40%程度、第2種は70%程度といわれており、施工可能範囲が広い分第1種の方が難易度は高くなっております。

電気工事士の資格を取得することで電気工事業者はもちろん、電気設計やビルメンテナンスなど、活躍できる職場は広くなります。

 

電気工事は自分でできる?

自分でできるのか結論から申し上げますと、電気工事は自身では行うことができません。

先述のとおり、電気工事は電気工事士の国家資格が必要となり、また電気工事士の資格を保有せずにDIYをすると電気工事法に抵触することとなりますので、懲罰や罰金の対象となります。

そもそも、プロの業者ではない方が行うには非常に危険な作業です。

うまく施工ができなかった場合、火事やけがのほか、最悪の場合感電死してしまう場合がありますので、絶対に自身で電気工事を行わないようにしましょう。

 

自分でできる電気工事の範囲

自分でできることそれでは、自身では一切電気工事を行うことができないのでしょうか?

結論、配線に関わらない作業でしたらDIYは可能です。

例えば電球の交換、延長コードやタコ足コンセントの取り付け、電池交換などが該当します。

先述のとおり、電気工事は非常に危険な作業であるため法律で規制されております。

そのため、自身でできる範囲も非常に狭いものとなっております。

 

おわりに

今回はご家庭の電気工事の作業やその流れやDIYなどについてご説明しました。

電気工事の流れとしてはコンセントやスイッチの設置決め、配線計画、配線やボックスの設置、内装仕上げ、配線をつなぐ、電気の引き込み申請になります。

業者に依頼する際は、どこに何を設置するのかを明確にしておきましょう。

また電気工事には電気工事士の資格が必要となり、こちらを保有せずに工事を行った場合、電気工事法に抵触することとなります。

電気工事の際は施工計画書、施工要領書、作業手順書をもとに作業を行います。

また自身で行った場合、けがや火事、最悪の場合感電死の原因となりますので自身では絶対に行わないでください。

安全かつ確実に電気を使用するため、新築の場合などのコンセントやスイッチの位置を決定・変更したい場合は電気工事業者に依頼するようにしましょう。

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タグ : 家庭 流れ 電気工事
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